
书籍名
ウクライナの形成 革命期ロシアの民族と自治
判型など
328ページ、四六判
言语
日本语
発行年月日
2025年10月2日
ISBN コード
978-4-13-021088-1
出版社
东京大学出版会
出版社鲍搁尝
学内図书馆贷出状况(翱笔础颁)
英语版ページ指定
本书は、「ウクライナという国家はどのようにできたのか」という问いに、20世纪初头――ウクライナと名のついた政治体が最初に形成された时代――の史料に基づいて答えた、歴史学の研究书である。
歴史学の研究では、「既に知られていたこと」を整理したうえで、「新たにわかったこと」を提示することが肝となる。本书では、「既に知られていたこと」として、ロシア帝国统治下にあった19世纪ウクライナにおける民族主义の诞生と発展、またロシア革命期のウクライナ国家の成立から「独立戦争」を経て消灭にいたるまでの「ウクライナ革命」という、ウクライナにおける内在的な発展については先行研究で论じられていることを确认した。そのうえで、新たに提示したのが、ウクライナ民族运动とロシア中央の自由主义运动との相互関係の重要性である。本书は、ロシア国家を解体せず、ウクライナ民族が居住する地域に政治的自治を导入することを求める「民族领域自治」の构想を键概念とし、その形成、それについての论争、そしてその実践のいずれにおいても、ロシア中央の知识人が积极的に関与していたことを示した。「ウクライナ」という政治体は、ロシアからの一方的な远心的分离の过程ではなく、第一次世界大戦とロシア革命という政治的変动を背景に、ウクライナとロシアの知识人の交差のなかから生まれ出たのである。
歴史学の研究で、あることが「新たにわかった」と主張するためには、史料的裏付けが欠かせない。本書では、ウクライナ民族主義者とロシア自由主義者、革命期以降についてはウクライナ政府とロシア政府の関連史料を分析した (詳しくは本書の序章と巻末参考文献を参照してほしい)。歴史家は文書館でしか読めない未刊行史料の使用を最重要視しがちで、私も基本的には同じだが、本書の強みだと思っているのは、むしろ刊行史料と呼ばれる同時代の新聞や雑誌の分析である。ここでは特にこだわりのある史料を三つ紹介したい。
1. 『ラーダ』(Рада): ロシア帝国内ウクライナ民族運動主流派の日刊紙で、ウクライナ語新聞のなかで最大の発行部数を誇った。新聞を読むのは時間がかかるが、幸い『ラーダ』はデジタル化されている。大学のPCルームに通って1905-07年の『ラーダ』を隅から隅まで読んだことで、当時のウクライナ運動とロシアの自由主義運動の深い結びつきについて確信したのだった。
2. 『ウクライナの生活』(Украинская жизнь): 帝政末期にモスクワで刊行されたロシア語雑誌。ロシアの公衆にウクライナ問題を広めることを目標としていたが、実際には、ウクライナとロシアの知識人が交流するフォーラムとして機能していた。
3. 『ウクライナ通報』(Ukrainische Nachrichten): 一次大戦中にロシア帝国からの亡命者が組織した「ウクライナ解放同盟」の機関紙で、ドイツ語で出版された。紙面からは、大戦による帝国秩序の変動が「独立ウクライナ国家の建設」という政治目標を突如として現実的なものとし、「同盟」指導者たちがその目標を独墺の利益と結びつけようと苦心した過程が見えてくる。
2022年以降大量に出版されたウクライナ (史) 関連書のうち、専門的な学術書として書かれたものは実はそれほど多くない。本書を通じ、一つの民族国家が構想され、実際に形成されるまでの複雑なプロセスに触れてもらえれば幸いである。
(紹介文執筆者: 法学政治学研究科?法学部 准教授 村田 優樹 / 2026)
本の目次
第一章 一九〇五年革命とウクライナ民族领域自治构想の登场
第二章 ロシア帝国国家ドゥーマと自治论争
第叁章 帝政末期ロシア社会と「ウクライナ问题」论争、一九〇七-一九一四
第四章 第一次世界大戦と「ウクライナ问题」の国际化
第五章 一九一七年二月革命とウクライナ民族领域自治の実践
第六章 ウクライナ运动の分化――领域自治派と主権共和国派
第七章 自治なきあとの独立论と连邦论――一九一八─一九年のウクライナにおける国制构想と外交の相互関係
第八章 过ぎ去った自治と来るべき自治――フルシェフスキーとノリデの国制论と政治的実践
终章 近代ウクライナ国家のゆくえ
関连情报
交差の歴史が生んだウクライナ 村田优树?东大准教授が描く対ロシア関係 (『朝日新闻』 2026年4月7日)
书评:
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中澤達哉 (早稲田大学教授) 評「言语文化集団が政治化した来歴」 (『朝日新聞』 2025年12月13日)

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