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国际シンポジウム「グローバル竞争の中での自立した大学のあり方 社会との连携とガバナンス?コンプライアンス」开催报告

掲载日:2015年2月27日

実施日: 2015年01月28日

 

文:東京大学政策ビジョン研究センター副センター長?教授 渡部俊也(本シンポジウム オーガナイザー)

 

东京大学政策ビジョン研究センターと政策シンクネット主催で、「社会と连携する大学のあり方」について议论をすることを目的とした国际シンポジウムが开催されました。世界9ヶ国の大学から15人のゲストを招いて「产学连携」「机微技术と大学」「研究不正と利益相反」「社会との连携のための人材育成」の4つのパネル讨论が行われました。

かねてより产学连携をトピックとした会议は少なからずあったと思いますし、また最近问题が频出するようになった研究不正や大学の研究にまつわる利益相反を扱う会议も増えてきています。しかしこれらの议论は、今までは异なるトピックスとして别々に行われてきたのではないかと思います。どうやって大学の技术をイノベーションに効果的に生かしていくかという、产学连携や技术移転推进施策はポジティブな话题であり、総合科学技术イノベーション政策で取り组まれてきた中核的な课题です。科学技术政策の推进に伴って国税を投じた研究费も増加しており、研究面での大学と政府との関係もより深まっています。
 

会場風景


これは日本だけでなく产学技术移転を主导してきた米国や、规制缓和の流れから产学连携が进展したイギリス、日本で最近注目されている桥渡し机能を组み込んだシステムを有するドイツなどにも见られる世界的な倾向で、今回の会议でもアイルランドのような小国でも大学からの技术移転を政府主导で进めて成果を出している事例が报告されました。一方で政府が大学への予算をカットして产学连携も沉滞しているオーストラリアの事例なども绍介され、改善すべきであるとする问题提起なされたように、大学と社会との関係は各国政府の政策による大きな影响を受けています。同时にインターネットや情报技术の発展によりコミュニティーとの连携も容易になったことで、大学研究者が独自に社会との连携を深めることも盛んになりました。この结果、产业界だけでなく大学と社会との関係は政府や一般社会との関係を含むより紧密なものになったと言えます。日本でも1990年代の后半以降进められた产学连携推进施策によって进展した产业界、政府や一般社会との関係は、日本の大学が戦后长い间象牙の塔であった时代があったことからすれば隔世の感があります。
 

一方で、日本では最近STAP細胞問題に象徴される研究不正にまつわる事件が増加しています。こちらは科学への信頼の失墜につながりかねない深刻な課題として取り上げられています。かつては研究不正の問題というのは一部専門家だけが関心を寄せる課題でしたが、ここに来て一般社会が懸念を抱く問題になっています。同時に比較的最近、研究成果の不適切な利用の可能性という問題も生じてきました。その例としては日本の研究者が参加したバイオ関係の研究論文発表が、テロに利用される可能性があるとして、米国政府機関によって公開制限を受けるというケースが生じました。過去にも原子力やミサイル技術に転用できる制御技術など、いわいるDual Use(規模技術) と呼ばれる技術情報の取り扱いについては、輸出管理面から法的規制が加えられてきましたが、これらの技術ではそれなりの設備が必要であるなどの技術開発上の制約から管理は比較的容易であったといえます。しかし、この事例のようなバイオ合成技術においては、知識そのものが悪用されることによって大きなリスクとなることから、基礎研究成果の公表の是非という問題が発生しているものです。最近日本でも防卫研究に产学连携が活用されるなど科学技术研究の军事転用の问题にも世间の注目が集まるようになってきています。いずれも大学や公的研究机関の活动と社会との接点において生まれた新たな课题であると考えてよいと思います。
 

会場風景


実はこれらの问题を掘り下げていくと、単に大学と社会の関係に生まれたという共通点だけではく、それ以上にこのポジティブ、ネガティブな2つの现象は、相互に因果が络み合っている事象であることに気づかされます。今回の会议で示された事実として、米国においても日本においても、大学が社会との関係を紧密化した时期と研究不正や利益相反の问题が増加した时期はぴったり一致しているのです。米国では1980年に政府资金による研究成果の移転を促进するためバイ?ドール法が制定され、その结果として产学技术移転が盛んになりましたが、日本でも同様に1999年のの制定以降、研究不正や利益相反の问题が顕在化して、现在も増加しています。その因果は复雑で、たとえば大学や研究机関と公司などとの2つの异なるミッションを有する机関と、金銭的な関係を结ぶ、あるいは双方の机関に责务を负うことで生じる利益相反は、研究不正の有力な促进要因として働くことが知られています。
 

また各国の科学技术政策の推进に伴い、优れた研究成果を求める竞争环境の激化が研究不正の原因になることが分かっています。同时に最近は科学技术政策の目的がイノベーション促进としての性格を强めていることもあり、大学や研究机関は组织として、または研究者个人も、益々复雑な金銭的あるいは责务を含むさまざまな利害関係を构筑するようになりました。研究不正や利益相反の疑いによって、大学や研究机関が社会からの期待が里切られれば、それはその组织だけでなく、そこで研究に従事する研究者にとっても大きな损失であり、そのことは研究活动や产学连携の减退にもつながります。そういう意味でこの会议で扱ったポジティブ、ネガティブと称した2つの现象は、コインの表里であり、科学技术イノベーション政策の侧面から见れば车の両轮であるともいえます。この2つの现象に対して科学技术イノベーション政策はどのように扱い、どのように导いていけば、望ましい姿に近づけるのでしょうか。
 

会場風景


米国では、このコインの表裏の現象、社会との連携の活発化と研究不正などの問題点が同時に深刻になってきたときに、盛んに使われるようになった概念があります。それはResearch Integrityという言葉で表されるものです。現在米国ではOffice of Research Integrityという政府機関があり研究不正に関する監視や情報収集などを行っていますが、日本语ではこの機関を研究公正局と訳すことが多いようです。一般的に「公正」であれば英语ではJusticeですが、このIntegrityは単なる「公正」というよりもはるかに幅広い概念を有していて、たとえばmisconduct を防止してIntegrityを維持するというような使われ方をします。Integrity の語源は「完全な」を意味するラテン語の Integer だといわれています。使われ方によって「高潔さ」「真摯さ」「正直で誠実」などとも訳されていますが、特にここでいうResearch Integrityはこれらの訳語がそのまま当てはまらない、日本语に訳しにくい概念です。ここではとりあえず「大学や研究機関が維持しなければならない社会から見て欠陥のない状態」を指すと考えたいと思います。
 

今回の会議では、Research Integrityという概念は、1980年以降、社会との連携を急速に進めた米国の大学が、その存在価値を維持するために生み出した、あるいは生み出さざるを得なかった概念であるのではないかという意見も示されました。調べてみるとこのResearch Integrityという言葉も、やはりバイ?ドール法が施行された1980年代以降に盛んに使われるようになっています。今回のゲストであるハーバード大学のコンプライアンスオフィサーであるAra Tahmassian博士は、発表資料の中でこのResearch Integrityを「研究者と社会との契約である」“Research Integrity is a contract between researchers and the society."と称しています。つまりはコインの表裏ともに、そこでなすべきことはすべて社会との契約の一側面であるということになります。そして、「そしてそれは強制することはできず、関係者が自ら実践すべきことである。」“It cannot be enforced, it must be practiced by all involved."とも述べていることは重要だと思います。
 

我々は社会との连携を深める大学とそこで遭遇する问题について、たとえば「产学连携の推进」と「利益相反の防止」という别々の施策で捉えてきたものと思われます。产学连携の促进と研究不正の防止は别々の组织が担当して、これらを大学経営の问题として捉えることは少なかったのではないかと思われます。しかしこの2つの事象は别々なものではなく、社会との连携を深める大学が「滨苍迟别驳谤颈迟测を确立する」ことであるという意味で、社会と连携する大学のあり方そのものとして考えるべきなのではないでしょうか。
 

会場風景


今回の会议は庆応义塾大学と连携して、大学や研究机関全般を対象としたシンポジウムという位置づけで実施いたしました。过去今回のテーマと関係するイベントとしては、国立大学のあり方に焦点を当てたシンポジウムを2013年10月12日に実施し、法人化后10年社会との连携を深める国立大学のあり方を议论しております。その议论の帰结として「国立大学法人は、产学连携政策を含む现在の大学に関係する多様な政策の统合主体として役割を果たすべきである。」というをいたしました。それは2004年以降はじまった大学法人として产学连携に従事する际に、政府主导で产业界の多様なニーズに応えるためのさまざまな政策制度に対応しようとしてきたため、结果的に効率の悪い対応を余仪なくされた面もあったことが背景にあります。そのことを踏まえ「大学の独立したマネジメントによって科学技术政策や产学连携政策等、大学が関わる多様な政策の统合をも実现することが期待される。政府も政策立案と実装に际して、このような大学の役割と机能にもっと注目するべきである」として「独立性が求められる大学が自ら社会との関係性のあり方を提案する试みは、さらに具体的な10年计画の姿を明らかにしていくために、2014年4月に法人化10周年を迎えるまでの活动に引き継がれる」と结んでいます。
 

今回の国际会议は、议论の対象は国立大学だけでなく、広く世界の大学や研究机関を対象としたものですが、「滨苍迟别驳谤颈迟测を确立することによって社会との连携をよりいっそう深めることが可能となる大学の将来像」を见出すことができたのではないか、という意味において国立か私立か、大学か研究机関かという领域を超えて、を引き継ぐ位置づけでもあったということもできると思います。

そうであれば今後10年、そして次期科学技術イノベーション政策においては、社会との連携を深める大学と公的研究機関のIntegrityの確立のための諸政策が盛り込まれる必要があるということに帰結します。企業とは異なる大学の特徴を自立的に発展させた形でのIntegrity をより高める産学連携のあり方と制度、利益相反の対策や研究不正の防止を目的とするのではなくIntegrityを確立する大学や研究機関の取り組みと、これを支援する諸施策など、このような考え方のもとに具体的な政策を検討することが必要と思われます。
 

本会议を契机としてこのような政策の検讨をさらに具体的に进展させるために、引き続き「大学と社会」の研究をさらに深めていきたいと思います。
 

会場風景
photos: Ryoma. K


本シンポジウムの全映像データは、東大TVおよび iTunes にてご覧いただけます。
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开催概要

国际シンポジウム「グローバル竞争の中での自立した大学のあり方:社会との连携とガバナンス?コンプライアンス
【日时】 2015年1月28日(水)9:30-17:30
【会场】 東京大学本郷キャンパス 鉄門記念講堂(医学部教育研究棟14階)
【主催】 东京大学政策ビジョン研究センター、政策シンクネット
【共催】 大学技术移転协议会
【参加费】 无料
【言语】 日英同时通訳
 

参考リンク

 

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