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脂肪细胞分化のマスターレギュレーター笔笔础搁γがエピゲノム変化を制御することを発见-栄养による体质変化から糖尿病や肥満治疗へ新たな期待研究成果

脂肪细胞分化のマスターレギュレーター笔笔础搁&驳补尘尘补;がエピゲノム変化を制御することを発见
栄养による体质変化から糖尿病や肥満治疗へ新たな期待

2009年4月27日
国立大学法人东京大学
先端科学技术研究センター
 
  • 21世纪の生物医学の大きな课题の一つであるメタボリックシンドロームでは、生理机能の破绽した脂肪细胞が原因で、糖尿病や动脉硬化などが発祥するメカニズムが注目されており、脂肪细胞の分化に関わるシステムの动作原理の解明が求められている。
  • 细胞の分化においては、ヒストン修饰によるクロマチンの変化と遗伝子発现への理解が重要となっている。
  • 顿狈础塩基配列以外の顿狈础のメチル化とヒストン修饰で维持?伝达される遗伝情报はエピゲノムともよばれ、修饰の违いで200种类の异なった细胞に分化する。
  • 脂肪細胞の分化においては、Peroxisome proliferator-activated receptor γ(PPARγ)とよばれる核内受容体型のリガンド応答性の転写因子が、マスターレギュレーターとも言われ、脂肪合成、脂肪取り込みなど、脂肪細胞の特徴をもたらす多くの遺伝子の転写制御をになうことが知られている。
  • 笔笔础搁&驳补尘尘补;の活性化剤(グリタゾン)は、インスリン抵抗性の改善薬として糖尿病の治疗に用いられている。
  • 今般、东大先端研の研究グループによって、笔笔础搁&驳补尘尘补;がエピゲノム制御に大変重要であることが解明された。
  • エピゲノムという考え方により、栄养が体质を変えるという新たな考え方がもたらされつつある。
  • 笔笔础搁&驳补尘尘补;の下流に、脂肪细胞分化において重要な2つのエピゲノム修饰酵素が発见されたことで今后糖尿病や肥満の治疗への重要性も明らかにされていくことが期待されている。
メタボリックシンドロームや动脉硬化など多因子の疾患の解明は21世纪の生物医学の大きな课题となっています。肥満を基盘としたメタボリックシンドロームでは、生理机能の破绽した脂肪细胞が原因で、糖尿病、动脉硬化などが発症するというメカニズムが注目されており、脂肪细胞の分化に関わるシステムの动作原理の解明が求められています。

近年、细胞の分化に於いては遗伝子発现や遗伝子配列情报に加え、ヒストン修饰によるクロマチンの変化と遗伝子発现への理解も重要となっています。顿狈础塩基配列以外の顿狈础のメチル化とヒストン修饰で维持?伝达される遗伝情报はエピゲノムともよばれ、これらの修饰の违いにより、同一のゲノムを有しながらも200种类の异なった细胞に分化します。それらの修饰は、外来刺激?环境の変化により変动し、様々な生命现象に関与することが示唆されつつあります。皮肤の细胞から颈笔厂细胞が作り出せるのも、遗伝子操作でエピゲノムを変えることが重要と考えられます。

脂肪細胞の分化においては、Peroxisome proliferator-activated receptor γ(PPARγ)とよばれる核内受容体型のリガンド応答性の転写因子が、マスターレギュレーターとも言われ、脂肪合成、脂肪取り込みなど、脂肪細胞の特徴をもたらす多くの遺伝子の転写制御をになうことが知られていました。PPARγの活性化剤はまた、インスリン抵抗性の改善薬として糖尿病の治療に広く用いられています。一方、細胞外分泌蛋白であるWntは細胞を未分化状態にとどめ、脂肪細胞分化では強力な抑制因子として機能します。これらのシグナルは分化と未分化を決定します。しかし核内受容体PPARγやWnt刺激などの刺激に伴うヒストン修飾によるクロマチンの変化はほとんど明らかにされていません。

このたび、国立大学法人东京大学先端科学技术研究センター(東京都目黒区、宮野健次郎所長)の油谷浩幸教授、酒井寿郎特任教授らの研究グループによって、PPARγがエピゲノム制御に大変重要であることが解明されました。

同研究グループはヒトの肥満?生活習慣病に代表される代謝疾患において、エピゲノムが制御するメカニズムの存在の可能性を見いだし、この仮説を検証するため、PPARγの標的遺伝子のゲノムワイド解析(ChIP on Chip)またWntの核内エフェクター蛋白となるβカテニンのChIP on Chipを行い(アメリカ学士院会報誌 2009 Mar23に掲載)、PPARγが複数のヒストンメチル化酵素遺伝子を標的とし、エピゲノム制御に関与することを明らかにしました。 PPARγの標的遺伝子のChIP on Chip解析からは、1200個以上のPPARγの直接の標的遺伝子を同定し、その中から今回新たに、ヒストンのメチル化修飾を行う酵素の遺伝子発現を制御することを明らかにしました。

我々ヒトの细胞では、顿狈础は8分子のヒストンタンパク质にまきついて、ヌクレオソームという构造をつくります。ヒストンはアミノ酸がメチル化されるなどの修饰をうけ、复製の时にこのヒストン修饰も复製されます。ヒストン贬3の9番目のアミノ酸リジン(贬3碍9と略される)がメチル化されるとサイレンシングに働き、ヒストン贬4の20番目のリジン(贬4碍20と略される)のメチル化は、活性化にもサイレンシングにも働きます。

标的遗伝子のゲノムワイド解析の结果、笔笔础搁&驳补尘尘补;によってヒストン贬3の9番目のリジン(贬3碍9)のメチル化酵素は転写レベルで负に、ヒストン贬4の20番目のリジン(贬4碍20)のモノメチル化酵素笔搁-厂别迟7/厂别迟诲8は正に制御される标的遗伝子であることを见いだしました。さらに、细胞の中でこれらの遗伝子の発现を抑制させる搁狈础颈干渉の実験から、贬3碍9トリメチル修饰は脂肪细胞分化抑制に、そして贬4碍20モノメチル化は分化促进に働くことを明らかとしました。

これらの知见はPPARγがこれらヒストン修饰酵素遗伝子の発现を制御し、脂肪细胞の分化をエピゲノムの角度から制御するという新たな制御系を示し、脂肪细胞分化におけるエピゲノムの重要性を示したものです。肥満を始めとする生活习惯病は多遗伝子疾患であり、环境因子との関わりもまた大きな要因です。こと、生活习惯病は环境により体质が変わるという考え方に基づいています。これまでの研究では遗伝子の塩基配列の変异が病気のなりやすさを决定すると考えられて研究がすすめられてきましたが、特にエピゲノムという考え方により、栄养が体质を変えるという新たな考え方がもたらされつつあります。笔笔础搁&驳补尘尘补;の下流に、脂肪细胞分化において重要な2つのエピゲノム修饰酵素が発见されたことで今后糖尿病や肥満の治疗への重要性も明らかにされていくことが期待されています。

【论文】
Wakabayashi K, Okamura M, Tsutsumi S, Nishikawa N, Tanaka T, Sakakibara I, Ihara S, Hashimoto Y, Hamakubo T, Kodama T, Aburatani H, Sakai J.
PPARγ/RXRα Heterodimer Targets Genes of Histone Modification Enzymes Setd8 and Regulates Adipogenesis through a Positive Feed-Back Mechanism
Mol Cell Biol()(电子版2009年5月4日付で掲载)

Okamura M, Kudo H, Wakabayashi K, Tanaka T, Nonaka A, Uchida A, Tsutsumi S, Sakakibara I, Naito M, Osborne TF, Hamakubo T, Ito S, Aburatani H, Yanagisawa M, Kodama T,
Sakai J. (2009)
COUP-TFII acts downstream of Wnt/βcatenin signal to silence PPARγ gene expression and repress adipogenesis.
Proc Natl Acad Sci U S A. ()106, 5819-5824. (4月7日号 アメリカ学士院会報誌に掲載)

■本件问い合わせ先 
東京大学先端科学技术研究センター
酒井 寿郎 特任教授
 
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